HI!ROSE WAVE chapter2

Voiceタレント広瀬奈美のつれづれダイアリー

あちらにいる鬼

夏休み、といえば読者感想文。

 

最近読んだ中で、衝撃を受けたのが、

 

井上荒野 著「あちらにいる鬼」

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なぜか、この本に嫉妬してしまう。

 

数年前、芸能人の不倫問題が沢山報道されてた時ことがありましたよね。

 

その時、私がふと思ったのは、

 

この先、品行方正な人で溢れた場合、

この世の中から、本当に不倫がなくなってしまい、

 

不倫小説を読んだりしたら、

姫が月に帰っていくような、ファンタジーになるんかな。

 

そんなことを思ってました。

 

ある日、某新聞を読んでいたら、瀬戸内寂聴さんが、

 

「不倫は雷が落ちたようなもの」

 

って、書いてらしたんです。

 

おお、やはり、「瀬戸内晴美」は言うことが違う。

 

人を好きになることは、理屈なんて要らない。

 

ドーンと落ちてくるんだ、と。


そして、

 

小説の中に登場する長内みはるも、やっぱり、

 

不倫は雷が落ちたようなもの、

 

だと言うのです。

 

この作品の作者は、寂聴さんが不倫をしていた作家の娘さんです。

 

この人がめちゃモテるんです。

 

でも、世の中の人が想像してる不倫話とは、ちょっと違う。

 

「みはる」が出家して、「寂光」になっても繋がっていて。

もちろん身体じゃなく。


作家って、きっとこういう人達のことをいうんだな。

 

私達にはわからない、作家ならではの卓越した愛。

 

そんなことを思ったけれども、

 

実はシンプルに、

 

好き、

 

ただそれだけなのかな。

 

 

 

 

なみ