無常観
親戚のおばさんが亡くなりました。
最近は会う機会も少なくなっていたのですが、幼い頃とてもお世話になりました。
葬儀の中で、お坊さんがお立ちになって、何か手紙のようなものを読まれました。
その 出だしが、
「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」
の方丈記の冒頭で、
「淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとどまりたる例なし」
と続いたんです。
日蓮宗の葬儀だったのですが、
これまで参列した葬儀で、随筆…というか古文を引用しての内容は初めてだったので、
そのお手紙はいったいどういうものなのか、
調べてみました。
引導文(いんどうもん)というそうで、
法華経の教えによって、亡くなった人を迷いから救い出す、
というようなもの、だそうです。
この方丈記や平家物語のように、ずっと同じではいられないという「無常観」の考え方は、日本特有のものだと聞いたことがあります。
だからこそ、今を大切に生きないといけない、ということなんでしょうね。
お坊さんの声が良かったからか、そんな風に私たち親族には聞こえました。
さて、
写真の後列右側がおばちゃんです。
多分、今の私くらいの年齢。
父が若い。
おばあちゃん、色が白い。
自分ではよくわからないけれど、
この写真を見た人から、私とおばあちゃんがソックリだと言われました。
わたしは、将来こんな風になるのかあ。
いつまでも、
ずっと同じではいられない。
ちょっと意味はちがうけど。
なみ